平成26年度事業計画

1.事業実施の方針

○運営体制
地元住民主体の理事や執行体制に移行して1年余りが経過したが、今後もより地域に密着した組織として精力的に活動していく。また、中越大震災より10年という節目の年に、やまこし復興交流館「おらたる」を活用して教育・研修等を通して震災復興の教訓と知見を広く伝承していく。さらに地域住民と共に中山間地域の課題を克服し、持続可能な地域コミュニティや地域経営の確立を目指し活動し、これらの活動が中山間地域の持続可能性を考えるうえで重要な「地域経営実践モデル」となると期待している。

○クローバーバス事業
運行7年目となるクローバーバスは、山古志・太田地区住民の生活の足として会員の皆様にご利用を頂いている。平成26年度は、中越大震災復興基金の補助終了に伴い、新たに長岡市の補助を受け過疎地有償運送として運行を開始した。更なる利用率向上のために、今後も地域住民と意見交換を重ねながら利便性の向上を目指していく。また、長岡市教育委員会によるスクールバス運行を廃止し、クローバーバスを「学校行きバス」として運行を開始した。

○被災地視察案内
中越地震の経験を貴重な「資源」ととらえ、やまこし復興交流館「おらたる」を拠点に、防災学習・災害研究の拠点の最前線(フロンティア)として、全国から被災地視察案内を継続して受け入れるとともに、東日本大震災の復興へのノウハウを提供していく。

○越後雪かき道場
8冬目を終えた「越後雪かき道場」は、豪雪時の備え及びボランティアと中山間地域との交流拡大のツールとして定着させつつ、山古志地域を拠点に、様々な外部の補助金や助成を受けながら、命綱講習等を通して除雪作業時の事故を防ぐ啓発活動を展開していく。特に近年事故が多発している屋根からの落下事故を防ぐため、命綱の使い方や適切なアンカー設置に関して安全対策モデル地域を構築し、全国の豪雪地帯に向けて引き続き啓発活動を展開していく。

2.事業実施に関する事項 (特定非営利活動に係る事業)

(単位:円)

事業名 事業内容 実施日 従事者 受益対象者の範囲及び人数 支出見込額
現地調査・防災研究事業
  • 震災アーカイブスの基礎となる調査
  • 除雪ボランティア講習会(越後雪かき道場)の企画・運営
1~3月 8人 全国から100名 1,800,000
防災体験・学習事業
  • やまこし復興交流館おらたるの運営、中越地震被災地の視察会の企画、運営
通年 5人
  • 全国の来訪者(研究者、災害視察調査団、学生等)
  • 不特定多数
5,200,000
情報発信事業
  • 災害や防災に関する情報発信
通年 2人
  • 不特定多数
  • (ホームページ上)
190,000
地域経営実践支援事業(復興基金メニュー)
  • 交通弱者へのサポート便の運行、地域除排雪問題への取り組み
通年  
  • 長岡市山古志・太田地域の住民
  • 正会員の方
3,900,000
コミュニティバス事業
  • 山古志・太田地区での過疎地有償運送バス運行※学校行きバス含む
通年 10人 長岡市山古志・太田地域の住民、約40,000人 43,900,000
合計 54,990,000

平成26年度事業報告

総括

中越大震災復興基金の終了に伴い、NPO法人中越防災フロンティア(以下、フロンティアという。)としても新たな転換の年となりました。過疎高齢化が進む中山間地域において持続可能な生活基盤の確保に向け長岡市とともに協議し、事業の展開を進めて参りました。これからもの地域住民と共にフロンティアの使命を果たして行けるよう努力し、活動して参ります。 

1. クローバーバス事業

平成26年4月1日からは長岡市の補助により過疎地有償運送として運行を開始しました。昨年までの会員制無料バスとは異なり公共交通機関として関係法律に則った運行になりました。1年間の運行実績を検証し、利便性の向上および効率化を図っていきます。
【乗車実績】H26.4.1~H27.3.31  39,947名、H20.7.1~累計 259,563名

2. 被災地視察案内

やまこし復興交流館「おらたる」の運営を通じて「地域の防災力、個人の防災力」を高め、中越地震の被災経験や災害、防災に関する知恵や情報を発信しました。また、中越地震被災地視察会をコーディネートし、視察案内を行った。
【実績】6団体139名、H19~累計 78団体 2,077名

3. 越後雪かき道場の開催

9冬目となる越後雪かき道場はこれまで開催してきた地域での継続的な開催と、豪雪時の備え及び都市と地域との交流拡大のツールとして展開した。 また、「防災」と「ツーリズム」プログラムの確立、相次ぐ転落事故対策「命綱講習」を開催した。さらにコメリと共同開発した命綱を実際に取り付けるためのアンカーを屋根に設置し実証実験を行うなど、事故対策の研究に取り組んだ。
【実績】5会場、参加人数計 133名、H19~累計50回 1,108名

4. その他の事業

(1)生活サポート便
中越大震災復興基金の地域経営実践支援事業メニューを活用し、クローバーバスの利用が困難な方や買物弱者の救済を目的に生活サポート便の運行を行った。
【実績】 83日 利用者数計457名、H26~累計109日 532名

(2)防災運動会・やまこし夏まつり
中越大震災から10年という節目の年に中越地震の象徴的な場所である「山古志平野」において防災運動会とやまこし夏まつりを開催した。竜光地区からもご参加頂いた。
【実績】防災運動会参加人数 約300名、やまこし夏まつり参加人数 約200名

5. 会議の開催

(1)通常総会
平成26年6月22日(土)・・・正会員477名、出席会員数305名(委任状出席者278名含む)
(2)理事会
第1回 平成26年6月22日(土)・・・H25事業報告・決算、H26事業計画、予算について
第2回 平成27年3月13日(金)・・・H27クローバーバス運行ダイヤについて
(3)監査会
第1回 平成26年6月22日(土)・・・H25 事業報告、収支決算について
(4)その他
中越メモリアル回廊連絡会議(毎月)、長岡市公共交通協議会山古志分科会など

6. H26年度活動計算書

参照:H26年度活動計算書(pdf)


関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP